相続登記はいつやるの?

さて、今回は「相続未登記」事例についてのご紹介です。
建物やその土地などが、
①祖父の名義のまま
②祖母の名義のまま
③夫の名義のまま
場合によっては、父母が離婚後、家を出たお父様の名義のままお父様が他界…
こんなケースはありませんか?


この問題、何が問題なのでしょうか?
それはこの不動産が「相続人全員の共有物だ」ということです。登記簿上の所有者はすでに他界しておりますので、不動産はその相続人のものとなります。

仮に相続の開始が発生後未登記で放置されていたとしても登記そのものは義務ではないのでいいじゃないか、というご意見があるかもしれません。確かに「義務じゃないしお金もかかるし今困ってないからいいじゃないか。兄弟も私がここをもらうことで納得しているし…」といえばそうかもしれません。
でもこの場合ポイントになるのは、‘相続未登記=相続未分割’になっていませんか?ということです。‘相続未分割’ということは、‘相続人の共有財産’ということになります。

つまり当該地に「家を建てる」「売却する」などの行為を行う際には、常に相続人全員の許可(具体的にはハンコをもらう)が必要となります。

‘遺産分割協議書’がきちんと結ばれているなら登記はいつでもできるので良い、と考えることがあるかもしれませんが、もし協議書に署名されている方が他界された場合はその相続人に相続されていますので、登記の際は、その相続人を含める必要が出てきます。
(先日も相続人が10名様いらっしゃるケースがあり、所在を探すだけで一苦労です、というか、まず相続人がどなたで何名存在するか、調べるのに一苦労でした。)


①兄弟同士で遺産分割協議
②叔父と姪で遺産分割協議
③先妻の子と後妻の孫で分割協議…


等々、組み合わせを考えると、あそことは話がしにくいなどと、話をまとめるには相当な時間と労力がかかることは想像できるのではないでしょうか。
やはり相続については、発生した際に速やかに相続人同士が遺産分割協議をし、登記まで完了しておかれるのが、お子様やお孫様の為となります。
ご先祖様が残してくれた大切な財産。有効利用を考えるのは勿論重要ですが、ご家族不和の種にならない様に整理するのも親御様の努めではないかと思います。是非これを読まれた方で「そういえばうちはまだだな」という方がありましたら、早速動かれてはいかがでしょうか。
相続も病気と同じで早めの対処が肝要…なのです。

事例  相続後の分割協議を提案して不動産の売却

相続の際に起きやすい問題は、身内での遺産分割問題です。ここで間違えると身内の縁が一生切れて後悔することもあります。単純に不動産を売却して分けるということだけではありません。それぞれの生活設計も考えてあげたうえで、納得のいく提案が必要になります。

〜依頼者の状況〜

依頼者は…Yさん 相続人Eさんの娘さん(27歳)
この方に相続権はありませんが、ご家族内でも信頼されている方でした。
被相続人:Aさん(母)死亡
登場人物:Bさん(長女)死亡 Cさん(Bさんの旦那) Dさん(BさんとCさんの子供) Eさん(Bさんの兄弟) Fさん(Bさんの兄弟)

不動産の内容は…

八王子市内の土地建物(1棟)約2000万円相当(そこにはCさんとDさんが居住中)
依頼者の要望は…
私の祖母が亡くなりました。相続をしてAさんの所有不動産を売却してそのお金をみんなで分配したい。
実際の展開は…
生前、祖母(Aさん)の面倒を見ていた家族Cさん、Dさんです。Bさんは私の叔母にあたる人ですが、すでに他界しております。Dさんとはいとこ同士ですが、Cさんは叔母の旦那さんにあたる人なので私とは血縁関係はありません。
今回の場合、CさんはBさん(自分の妻)の法定相続人として権利がありますので相続人であるC,D,E,Fで協議をして公平に遺産分割をすることをおすすめしましたが、Cさんは他の方よりも多い権利を主張していました。

遺産分割問題

問題は遺産分割の割合をどのように行うかです。もはや双方の縁も切れそうな雰囲気でした。そこで、みんなで話し合いの場を持ち、それぞれの主張を踏まえた上で解決策を考えることにしました。このような相続の問題の時に、お互いが歩み寄ることが第一だと思います。お互いに相手に感謝することで冷静になって考えてもらいました。CさんはBさんの亡くなった後、無償で家に住み続けることを許してくれたEさん達への感謝。Eさんには実母の介護をしてくれたCさんへの感謝。お互いに感謝の気持ちを思い出し、冷静さを取り戻しました。母の介護を6年間も務めてくれたCさんに感謝の気持ちを表して、Cさんにはみんなよりも少しだけ多く、 他の方には残った分を均等に。不動産の登記は複数で登記をすることは望ましくありませんので1人の方に所有権を移転しました。
遺産分割協議書には土地建物の所有権はEさんに、他の方には協議した内容に見合うお金を支払うと明記してその手続きを弊社が信頼している司法書士さんにお願いして登記まで持ち込むとこが出来ました。

具体的手順は次のとおりです

①CさんとDさんには新しい転居先を探してご案内、契約、引っ越しのお手伝い
②土地建物はEさん一人が相続する登記を完了
③その土地建物を弊社が2,000万円で購入
④遺産分割協議書に基づいて売却したお金をみんなに分配
これでめでたしめでたしです。


〜依頼者の感想〜


具体的な解決で先が見えた。
最初、近所の不動産屋さんに相談しましたが、なかなか具体的なアドバイスはありませんでした。こちらに相談したら先が見えました。八方塞がりに感じられていた状況でしたが、問題を一つ一つ解きほぐしてくれて感謝しています。 第三者が間に入ってくれて、自分達の気持ちが整理できました。血縁を切ることにならなくて良かったです。間に入った人が、自分のことだけを考える人だったらと思うとぞっとします。

今後の生活について

私(Y)の父(E)は、なにより売却してお金を手に入れてワンルームマンションを購入しました。銀行に預けておくよりも毎月の家賃収入が魅力だと思ったからです。将来は私(Y)がマンション経営することもできて、そこに住むこともできるからです。


ポイント 相続に関連する仕事は様々な分野が関わってきます。その全てを一人で網羅するのは不可能なので、それぞれの専門家とタッグを組んで問題を解決していきます。司法書士、税理士、建築士、土地家屋調査士、弁護士といったその専門家達などです。私ども不動産業者は弁護士ではありませんので、すでに起こっているトラブルに首を突っ込むことはできません、しかし、話し合いでトラブルを未然に防ぐことはできるのです、最終的に不動産を売却してお金にする、このような場合の窓口は不動産業者がおすすめです。


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