住宅ローンが残っている場合でも不動産買取してもらえる?
目次
住宅ローンの支払いが難しくなった際に考える選択肢の一つに、不動産を買い取ってもらいその売却額を返済に充てることで住宅ローンを完済するものがあります。
しかし、そもそも住宅ローンが残っているのにも関わらず不動産買取は可能なのでしょうか。
■住宅ローンが残っていても不動産買取してもらえる?
1.住宅ローンが残っている場合の不動産買取
結論から申し上げると、買取自体は可能です。
しかし、住宅ローンが残っていると抵当権が残っているため不動産買取が難しいのも確かです。
住宅ローンを確認した上で、不動産の売却額で完済ができるのであれば不動産買取もしてもらいやすい、というのが現実的なところでしょう。
売却するために確認するものをふたつ、見ていきましょう。
2.住宅ローンはいくら残っている?
まず不動産に残っている住宅ローンの残高を確認しましょう。
住宅ローンの契約書を手元に取り出し、残高や返済状況に関する情報を確認してみてください。契約書には通常、借入金額や返済スケジュール、利率などの詳細が記載されています。
多くの銀行や金融機関は、インターネットバンキングサービスを提供しています。オンラインバンキングにログインし、住宅ローンのアカウント情報を確認することで、残高や返済状況を把握できる場合があります。
もし契約書やオンラインバンキングが利用できない場合、住宅ローンを提供している銀行や金融機関に直接問い合わせてみてください。お客様サポートセンターやローン担当者に連絡し、残高の確認や返済状況の詳細を尋ねることができます。
ローン明細書の郵送: 銀行や金融機関は、定期的にローン明細書を送付してくることがあります。もし明細書を受け取っている場合は、そこに残高や返済状況が記載されているか確認してみてください。
3.不動産の売却金額はいくらくらい?
住宅ローンの残高と同時に、売却価格も確認が必要です。
その査定額と住宅ローンの額を計算することで、オーバーローンになるかどうかが分かります。
オーバーローンとは、住宅ローンの残高が不動産の査定額を上回っている状態です。
例えば、住宅ローン残高が5,000万円で、売却価格が4,000万円の場合、5,000万円-4,000万円=-1,000万円となるため、1,000万円を用意することで売却が可能です。 |
オーバーローンの場合差額を自分で用意せねばならないため、苦しい状況となるでしょう。
■オーバーローンの場合はどうすれば良い?
もしオーバーローンになってしまった場合、どうすれば売れるのでしょうか。
その方法について3つ見ていきます。
1.自己資金で補填する
貯金や別の資産を売却する、家族に相談するなどの方法を指します。
細かな方法はいくつかありますが、どれも金融会社や公的なシステムなどの力を借りない自力での補填です。
2.住み替えローンを使用する
家の買い替えをする際、新しく組む住宅ローンに返済しきれなかった住宅ローンの残高をふくめて組むローンを指します。次に物件を購入する予定がなく、今の家を売却するだけの場合、住み替えローンを利用することはできません。
例えば、売却で返済しきれなかったローン残債が500万円あり、次に購入する物件が3,000万円だったとします。
住み替えローンではこのような場合、3,500万円を借りることで、返済しきれなかった残債500万円を返済できるようにします。
しかし、借入額が大きくなれば審査も厳しくなるため難易度は高いです。
とはいえ住み替えローンが通れば一度に用意しなければならない金額は少なくなるため、一括返済するよりは返済も楽になるでしょう。
3.任意売却を使用する
任意売却(にんいばいきゃく)は、物件の所有者が債務不履行などの理由により、債権者との合意のもとで自己の意思によって不動産を売却することを指します。通常、住宅ローンの返済が困難になったり、借金の返済に充てるために不動産を売却する場合に利用されます。
とはいえ、本来は住宅ローンを組んだ本人が返済する約束で借りるもの。
相談の上とはいえその約束を反故にするわけですから、任意売却の際にはさまざまな条件も金融機関の許可を得なければなりません。
■まとめ
不動産は購入後も支払いが続くケースが多く、支払い続けることを前提とした住宅ローンの金額と返済計画が重要になります。
しかし、どれだけ入念な計画を練ったとしても想定外の出来事は起きるもの。
そうなったときに違う方法をとれるよう、さまざまな選択肢を考えておきましょう。